暴走機関車SP号

思いつくままにいろいろ書くよ!

【感想】悲劇のフルコース大河ドラマ【鎌倉殿の13人】【第24回変わらぬ人】

………くっっ!!! 今週もおもしろかった!!
変わらぬ人は皆死にましたね
変わっていかなければ、生きていけないということが痛いほどわかりました。

[:content]
源範頼
頼朝の弟。曽我兄弟の謀叛の混乱で、頼朝が死んだと噂が立った。そこで範頼は頼朝の代わりに鎌倉殿になることを決意する。しかし実際は頼朝は生きており、範頼は謀叛の嫌疑をかけられる。範頼は必死の弁明も虚しく、嫌疑が晴れることはなかった。とはいえさすがの頼朝も、斬首にはせず、修善寺送りにした。これにて一件落着。のはずだったが、大姫が京都入内後に死んでしまう。頼朝はこれを範頼の呪いと考え、修善寺にいた範頼を暗殺する。
……範頼ってめちゃくちゃ‘いい人’なんですよね。比企能員に会えなかったときも、絶対仮病だってわかってただろうに、「お大事に」が言える人なんですよねえ。でも、いい人ってだけじゃ生きていけない。毎週人が死ぬような泥沼の時代に、素直過ぎる人は死んでしまうのだ。上総介、義高、義経のようにね。
どんな時代も真っ直ぐに自分を保てる人は死んでしまう。大姫もそうだ。

[:content]
大姫
範頼の死も相当重たいのに、大姫だって死ぬ。死んだ。今週は二人の悲劇が濃縮還元だったな。
大姫も真っ直ぐな人だった。義高への恋をずっと忘れずに持ち続けました。
しかし、そんな大姫でも変わっていきます。「こんなにお慕いしているのに、日に日に義高様の面影を忘れてしまう」と悩み、巴御前に相談します。
そう、ここで巴御前が出てきてびっくり。しかもすげえいい役で。巴御前は以前の武骨さとは打って変わってきれいになってました(眉毛が離れた)。巴御前は、「人は変わるものです。私は義仲様を慕っていたし、一生を捧げることが使命だと思っていた。しかし今は生きていてよかったと心から思います。大姫様が変わったということは、義高様が生きろと言っているということでしょう」
感激する大姫。前へ進むことを決意します。父頼朝と母政子の為に京へ上り、帝に入内することにします。しかし、京に来て悲劇が起こりました。
京へ来た大姫に、丹後局は厳しい言葉をかけます。丹後局としては、忠告のつもりだったのでしょう。京はつらい、耐えられないなら帰れという忠告です。しかし、立ち直ったばかりの大姫には酷だった。大姫は御所を抜け出しますが、その日はひどい雨でした。大姫は病み、そのまま衰弱して死んでしまいました。
ほんと……久々にうるっときましたわ。臨終の、政子との会話が辛かった……。生きる希望を見い出せず、静かに死を望む娘に、手を握ることしかできない母の苦しみが、ひしひしと伝わってきたよ……。娘に先立たれるほど辛いことってないよね……。
御所を抜けた際、三浦義村と会話するシーンがあります。そこで大姫は、「好きに生きろ」と言われるんですね。それで結果がこれ。大姫は、変わらないまま死んで行くことを選んだんですよ。激動の時代、運命に翻弄され続けた大姫にとって、変わらないことだけが唯一の自由だったのかもしれない。死という選択だけが、親の思惑に固められた人生での、最後の抵抗だったのかもしれない。
本当に、悲劇ですよ。

[:content]
頼朝死にそう
………はあ。頼朝も長くないな、って思わせる回でした。呪いじゃ!とかもう当て擦りでしかない。そもそも運命に愛されていることが一番の強みだったのに、曽我仇討ちと大姫の死が続いて、天に見放されたなんなら呪われたと思ってしまっている。政子に言われてたけど、焦ってるんだよねえ。最初のころの、「天がなんとかしてくれる」みたいな肝が据わったとこがない。運命に怯えてる感じがする〜。盛者必衰の理から頼朝も逃れられなかったんだなって思いますねえ。
頼朝が死ぬとようやくタイトル回収ですよ(すぐ減るけど)。頼朝死後の鎌倉幕府をどう維持していくか。そのために作ったのが合議制の鎌倉殿の13人だ!(梶原景時が早々に姿を消しますがね) そして頼家と13人(減るけど)の争い。ここでまた政子は子どもを殺すことに……。大姫妹もすぐ死んじゃうしね……政子って母としては悲劇的だ。それでも強かに生き抜いたのが政子なんだろうけど。いやほんと、打たれても打たれても立ち上がり続ける人間しか生き残れない。義時とかまさに、時に応じて自分を殺せる人だもんね。
自分を殺せるといえば善児ですよ。こちらはオリジナルキャラクターだが、すっかりキャラクターが立っている。数々の‘いいヤツ’を手にかけては、物語の奥行をもたせてくれてる重要キャラだ! そんな善児が、今週はじめて殺しを躊躇した。どんな時も淡々と殺す善児が、はじめて自我を殺せなかったのです! これが今後の展開にどう関わってくるのか……楽しみっすね!

[:content]
三浦義村
やっぱ触れておきたい! 作中唯一の‘真’の良心。なぜなら最後まで裏切らないし死なないことを歴史が証明してくれているからだ!
義時と酒を交わすシーン、盟友って感じでよかったねえ〜! すごい安心感がある。最初のころは、なんか知らんけど良く出てくる人だったが、段々と存在感マシマシになってきたね。
まあ子ども同士は殺し合うのですが……疑心暗鬼の時代だよお😭 逆に、泥沼時代で最後までなんとかなったんだからびっくりだよね。歴史は小説よりも奇なり。
ただ一つ文句があるとすれば、泰時がおっさんにしか見えないところだろうか! 泰時はこれから活躍するんだから、まだ子どもっぽくしておいてほしかった……! 巻狩りのシーンがあるからしょうがなかったんだろうけど……貫禄あるのに服が子どもでなんかめっちゃむさい〜!

来週も楽しみだ! 多分頼朝死ぬな、うん
予告全部頼朝映ってる。
あーあ、こんだけ悲劇盛りだくさんなのにまだまだ前菜ですよ。あ"、阿野全成が危ない……! 癒やしキャラほど死ぬ〜

【日記】梅雨明けの空

なんかあっさりした梅雨だったなあ
もう明けちゃったよ

夏の入口って、特別な気持ちになるなあ。これから物語が始まる、って感じで
異世界に迷い込むなら、夏の始まり、蒸し暑い空気から逃れるように神社の境内に入ったときですよねー
現実逃避常習犯ロマンチストな私はそんなこと考えちゃうぞ
夏休み、おばあちゃんの家に言ったら妖怪いましたーとかさ。あ、思い出した、トトロじゃん

とにかく夏はよいね。概念としてはね
実際は熱くてたまらんぞ。太平洋側の日本全域に除湿かけたい

タイトルに空とかつけてる癖に写真がない。
まあそういうこともある。私史上こういうことしかないがな。言いたいだけー

寝るときはクーラーかけて長袖が一番健康的だ! 終わり

【感想】今更節分祭読んだがハイカロリーすぎる【招福*鬼と兄弟の節分祭】【あんさんぶるスターズ!】

こんにちは、あるいはこんばんは
最近SPY×FAMILY観はじめました。この漫画、いろいろ言いたいことはあるんだが……、それはまた別の機会に

 

・節分祭を読んだ

筆者は何気にmusicリリースから遊んでいるのにストーリーは全然読んでいないあんスタプレイヤーですが、最近ちょっとずつ読んでます!

そしてとうとう、節分祭読みました……

「招福*鬼と兄弟の節分祭」予告

「招福*鬼と兄弟の節分祭」予告


筆者は葵ゆうた推しであるにも関わらず双子の核心を知らないまま3年過ぎてしまいました。
ストーリーが気になるキャラクターと総合的に好きなキャラクターってちょっとズレるものじゃないですか……!
言い訳はほどほどにして、とりあえずこれを見てほしい

ひなた「ひとりになれば、もう他のみんなと見分けがつかないぐらい『同じ』になれるからね」

ひなた「ひとりになれば、もう他のみんなと見分けがつかないぐらい『同じ』になれるからね」

ひなた「そう思って、何度も消えようとしたんだけどなぁ……」

ひなた「ひとりになれば、もう他のみんなと見分けがつかないぐらい『同じ』になれるからね」
ひなた「そう思って、何度も消えようとしたんだけどなぁ……」

おああああああ! なんだこの激重感情は!?

何がひなたをここまで追いつめてしまったのか……

 

・葵兄弟の過去 今更だけど以下ネタバレ

葵兄弟はあまりにもそっくりなため、実の父から「見分けがつかなくて気持ち悪い」と言われてしまいます。
二人はとても傷つき、親元を離れて二人で生きていくことにする。しかし葵ひなたは、少しずつ自分のキャラクターを変えていってゆうたと自分の区別がつくようにしていきました。たとえば好きな食べ物。ひなたは甘党でゆうたは辛党ということになっていますが、実際はひなたも辛いものが好きだと思われます。好きな色もおそらくそうでしょう。ひなたは父親に二人の存在を認めてもらうために、あえてキャラ作りをしたんですね。
しかし、ゆうたはそれが嫌だった。

・すれ違う二人

ゆうた「せめて相談してよ、『ふたりでひとつ』だったのに。あんたは無許可で、いつでも『俺の半分』を捨てるんだ」

ゆうた「せめて相談してよ、『ふたりでひとつ』だったのに。あんたは無許可で、いつでも『俺の半分』を捨てるんだ」

んあああああ!
『二人とで一つ』だから、ひなたが変わっていくのは辛かった。ひなたが身を削ってやっていたことは、ゆうたにとってまったくうれしいことではなかった。むしろつらいことだったんですねえ……。

なんでこんなにすれ違ってしまったのか? ここでキーになるのが、“父”でしょうね。

・父への愛憎

ひなたゆうたは父への好感度が全然違う。それがよくわかるのがこれ

ゆうた「お母さんが愛して、望んで生んでくれた俺たちを……。不気味な化け物みたいに見た、あの人を親だとは認めない」

ひなた「じゃあ俺は認めて、許すよ。親子の仲が悪かったら、お母さんも哀しむだろうから」

ゆうた「お母さんが愛して、望んで生んでくれた俺たちを……。不気味な化け物みたいに見た、あの人を親だとは認めない」
ひなた「じゃあ俺は認めて、許すよ。親子の仲が悪かったら、お母さんも哀しむだろうから」

ゆうたはめちゃくちゃ父が嫌いなんですね。これは!!になっても変わらなくて、『召しませ/ナイトクラブ』では観に来た父親に激しい嫌悪を示します。
一方ひなたは父には比較的寛容です。というか和解したいと思っています。
この“父への愛憎”“変わっていったひなた”“変わりたくなかったゆうた”の間にあった唯一の違いだったと思います。
なぜひなたは自分を犠牲にしてまで変わっていったのか? それは、父に認められたいからこれに尽きるでしょう。二人で区別がつけば父は認めてくれるからね。

じゃあゆうたは認められなくてもいいと思ってたのか?はっきり言おう、ゆうたにとって父はどうでもいいのだ。ただし、世間には認められたいと思ってはいる。

この違いは一体なんだ? これは、二人のアイデンティティの根拠が違う場所にあったからだろうと私は考えました。

・自分は誰だ?

父の発言は、二人の存在意義を揺るがすほどのインパクトがありました。今まで立っていた場所をひっくり返されてしまった二人。立ち上がるために選んだ土壌は、二人で違ったんですね。

ゆうたは、”ひなたの弟”がアイデンティティになった。兄よりもおとなしい、目立たない、容量がちょっと悪い。まあこれが!!で爆発するんですけど……キリ無いんでまた今度。ゆうたは自分のひなたに承認されることでアイデンティティを保つことができたんですよー。

一方ひなたは”頑張る兄”がアイデンティティになったけど、人ってだれかに頼らないと生きていけないじゃない。指針がないまま一人で突っ走れる人っていないんですよ。だから、指針となる父に認められることを望んでるんだと思うんだよね。ひなたに父は必要不可欠だった。

・生まれた時から別人

弟のゆうたは、兄に頼ることができるけど、兄のひなたは父に頼らないと生きていけないことがわかっていた。なんかこれだけ聞くと、ゆうたが甘ったれでひなたが頑張り屋さんに聞こえちゃうかもしれない。間違ってはいないけど、ちょっと違う。

二人は、“兄と弟”を生まれた時から演じていたんですよ。

なんで気持ち悪いと言われる程そっくりな二人が、どうしてこんなに違うのか?
生まれつきです
ひなたは兄、ゆうたは弟として生まれました。それが、この違いを生んだんです。
もしかしたら、ゆうたが兄ひなたが弟の未来もあったかもしれない。でも、そのときもきっと“兄がひなた”“弟がゆうた”だったでしょう。先に生まれた方が兄で、その名前は“ひなた”と決めたのは二人の父と母だからね。
生まれた時から、二人はどうしても別人でしたとな。
一卵性双生児は遺伝子は全く同じだけど、環境までは同じにできないからね。人の性格は8割環境で決まるらしいよ。

・ふたりのこれから

あれ、でもおかしくね? と思いませんでした? そう、夢ノ咲では、“変わりたい”と思っているのはゆうたの方なんですよ……いつの間にか二人の気持ちがひっくり返ってるんですよ。正直、これは言語化ムズイです。ゆうたが”ひなたの弟”ってだけのアイデンティティだと満足できなくなった、ってことだと思うんだけどね。さすがに長くなるから別の機会に。
ともあれ、二人ともお兄ちゃんで二人とも弟、になったってことは、二人が生まれた時からはじまってたすれ違いを克服できたってことなんじゃないかなー! 間に合ってよかったね

 

 

以上節分祭でしたー
とはいえ読んでないストーリーがたくさんあるんですよねえ。また解釈も変わってくるでしょう!
連続投稿するぞー、と言った先から間隔空いてる…… というかあんスタくんのスト感想めっちゃ書くの時間かかる…(笑)

【日記】【感想】“曽我の仇討ち”の新解釈に脱帽!〜鎌倉殿の13人〜

最近大河ドラマにハマってるよ〜
第24回は“曽我の仇討ち”でしたね!

率直な感想
いやーおもろ!!

“曽我の仇討ち”は曽我兄弟が、祖父伊東祐親の仇である工藤祐経を討ち取ったことです。『曽我物語』に書かれているらしい。“物語”とつくだけあって、その話はかなり盛られている部分があるでしょうね。物語は歴史書と違って、ドラマ性が求められますからねえ。“曽我兄弟の仇討ち”も、美しき親子愛による壮絶な仇討ち、ということで美談になってますね。

三谷幸喜はそれを利用したのですよ

“曽我の仇討ち”は、“仇討ち”ではなく“謀叛”だったのである! としたのです!
時は貴族から武士の時代の移り目。着々と力をつける鎌倉幕府だったが、不満の声は当然あった。曽我兄弟もその声の一人で、頼朝の暗殺を企てる。しかし、計画は黙秘に進めなければならないし、頼朝暗殺に協力してくれる者は少ないだろう……。そこで、“謀叛”を“仇討ち”に装うことにしたのだ。つまり、“頼朝暗殺”が本来の目的で“工藤祐経殺害”は口実だということだ。曽我兄弟は烏帽子親の北条時政に、“仇討ち”をしたいから協力してほしいと言う。当時の価値観的に、仇討ちは美談だ。時政は当然オーケーを出す。
しかし北条義時は頼朝暗殺の企てを知る。もしも暗殺が失敗すれば、北条は加担者として裁かれてしまう……。
巻狩りの夜、曽我兄弟は頼朝の寝室に忍びよりそれを討った! 鎌倉はひっくり返るぞ!
……と、思われたが実はそれは頼朝の影武者を演じていた工藤祐経だったのだ! 頼朝は偶然にも生きていたのであった。
義時は頼朝にこう言う。
「これは“仇討ち”を装った“謀叛”なのではなく、“謀叛”を装った“仇討ち”でございます」
つまり、北条は仇討ちに協力しただけで謀叛を起こしたわけではない。鎌倉殿に盾突く気などございません。と、難を逃れたのですねえ。
これを聞いた曽我は愕然とする。
「違う! 俺がやったのは“仇討ち”ではなく――」
謀叛だ! と続いたでしょうね。もちろん斬首です。
曽我は謀叛に失敗したのに、仇討ちということにされてしまい、後世美談として語り継がれることになってしまったのだ!
歴史はときに事実と異なる。
三谷幸喜は、曽我の仇討ちの新しい解釈を語りながら歴史改竄の瞬間を描いたんですね。お見事すぎるっ!

この見方が歴史的に妥当な解釈かどうかは、筆者にはわからない。
しかし、ドラマとして、もしくは教訓として、とてもおもしろいと思う。
私は感動しました! 歴史って、その時代の強者が語り手になるから、事実とは異なることがある。歪んだ真実の本当の姿を、我々は想像することしかできない。
この“曽我の仇討ち”も、数ある本当の姿の一つなんでしょう。いやー、おもしろかった!


ところで、な話〜
ブログを乱立しては閉鎖し、を繰り返してたんだけど、結局このブログに統一することにしたよ! もうジャンルとか気にするとキリない…… 
今のところ連続投稿日数は4日なので、一週間もたせたいところですねえ……

【日記】【感想】“曽我の仇討ち”の新解釈に脱帽!〜鎌倉殿の13人〜

最近大河ドラマにハマってるよ〜
第24回は“曽我の仇討ち”でしたね!

率直な感想
いやーおもろ!!

“曽我の仇討ち”は曽我兄弟が、祖父伊東祐親の仇である工藤祐経を討ち取ったことです。『曽我物語』に書かれているらしい。“物語”とつくだけあって、その話はかなり盛られている部分があるでしょうね。物語は歴史書と違って、ドラマ性が求められますからねえ。“曽我兄弟の仇討ち”も、美しき親子愛による壮絶な仇討ち、ということで美談になってますね。

三谷幸喜はそれを利用したのですよ

“曽我の仇討ち”は、“仇討ち”ではなく“謀叛”だったのである! としたのです!
時は貴族から武士の時代の移り目。着々と力をつける鎌倉幕府だったが、不満の声は当然あった。曽我兄弟もその声の一人で、頼朝の暗殺を企てる。しかし、計画は黙秘に進めなければならないし、頼朝暗殺に協力してくれる者は少ないだろう……。そこで、“謀叛”を“仇討ち”に装うことにしたのだ。つまり、“頼朝暗殺”が本来の目的で“工藤祐経殺害”は口実だということだ。曽我兄弟は烏帽子親の北条時政に、“仇討ち”をしたいから協力してほしいと言う。当時の価値観的に、仇討ちは美談だ。時政は当然オーケーを出す。
しかし北条義時は頼朝暗殺の企てを知る。もしも暗殺が失敗すれば、北条は加担者として裁かれてしまう……。
巻狩りの夜、曽我兄弟は頼朝の寝室に忍びよりそれを討った! 鎌倉はひっくり返るぞ!
……と、思われたが実はそれは頼朝の影武者を演じていた工藤祐経だったのだ! 頼朝は偶然にも生きていたのであった。
義時は頼朝にこう言う。
「これは“仇討ち”を装った“謀叛”なのではなく、“謀叛”を装った“仇討ち”でございます」
つまり、北条は仇討ちに協力しただけで謀叛を起こしたわけではない。鎌倉殿に盾突く気などございません。と、難を逃れたのですねえ。
これを聞いた曽我は愕然とする。
「違う! 俺がやったのは“仇討ち”ではなく――」
謀叛だ! と続いたでしょうね。もちろん斬首です。
曽我は謀叛に失敗したのに、仇討ちということにされてしまい、後世美談として語り継がれることになってしまったのだ!
歴史はときに事実と異なる。
三谷幸喜は、曽我の仇討ちの新しい解釈を語りながら歴史改竄の瞬間を描いたんですね。お見事すぎるっ!

この見方が歴史的に妥当な解釈かどうかは、筆者にはわからない。
しかし、ドラマとして、もしくは教訓として、とてもおもしろいと思う。
私は感動しました! 歴史って、その時代の強者が語り手になるから、事実とは異なることがある。歪んだ真実の本当の姿を、我々は想像することしかできない。
この“曽我の仇討ち”も、数ある本当の姿の一つなんでしょう。いやー、おもしろかった!


ところで、な話〜
ブログを乱立しては閉鎖し、を繰り返してたんだけど、結局このブログに統一することにしたよ! もうジャンルとか気にするとキリない…… 
今のところ連続投稿日数は4日なので、一週間もたせたいところですねえ……

【読書感想】百年泥~混沌をそのまま物語にしたようなお話!~/【日記】読書感想文って読書欲削いでないか?

感想 この本をオススメしたい理由

今日は石井遊佳の「百年泥」を読んだぞ。

「百年泥」石井遊佳作 表紙

百年泥石井遊佳作 表紙



舞台はインド
主人公の「」は、サラ金を返す為にインドで日本語教師をしている。ある日、百年に一度の大洪水が起こり、百年分の泥が地上に掘り起こされる。同時に、百年分の人々の記憶が掘り起こされたのだった。人々は、思い出の品、生き別れた恋人、あり得たかもしれない人生を想って、泥を掘り続ける

 

感想…を言うのはなかなか難しい作品かもしれない。まさに「混沌」をそのまま物語にしたような感じで、あらゆるものが巡り巡る、輪廻転生と無常観を味わうことができました。読後感がなかなか良かったです。ページ数はそんなに多くないので、一気に読んだ方が世界観に浸れてより楽しいかも。

うん、そう、あえて言葉で感想を言う必要はないと思うんですよ。そもそも、言葉で言い表わせないから、物語にするんだと思うんですよね。「百年泥」の中にも、」がデーヴァラージ(「私」の教え子の一人で、非常に聡明である)の強い眼差しに”言葉を失う”シーンがあります。

デーヴァラージが「この(強い眼差しの)目は日本語でなんと言いますか」と尋ねると、「私」は「日本語にはありません」と答えます。

そう、言葉では言い尽くせないものってありますよね。”形容しがたい”って言葉もありますし。無理に言葉にしてしまえば、そのものの力は失われてしまうような気がする。
そんな、「言葉にはし難い」ものの集大成みたいな感じかも、このお話は。読書感想文の題材にするのはおすすめできないかもね!

ガンジス川の混沌とした雰囲気を味わいたい方におすすめ! 筆者はけっこう好きでした*^^*

 

おまけ ”言葉で言い表せられないから、物語にする”の元ネタ というか読書感想文へ物申す

先の感想に出てきた”言葉で言い表せられないから、物語にする”には、実は元ネタがあるんですよ。

理論化できないことは物語られなければならない”Byウンベルト・エーコ

記号論ウンベルト・エーコによる小説「薔薇の名前」のキャッチコピーです。

彼は研究者でしたが、論文では語りつくせない”こと”を小説にすることで語ろうとしたのです。それが「薔薇の名前」でした。薔薇の名前のあらすじはここでは述べませんが、めちゃくちゃ面白いんでぜひ読んでみて! 特に哲学や宗教が好きな人は必見レベルです! 人生観変わりますよ、大げさではなく! 筆者は高校生の時呼んで、衝撃受けました。我がバイブルの一つです^^

 

そう、何が言いたいかといいますとね、いちいち全部言葉にする必要はないってことです。本を読んだら毎回読書感想文を書かないといけないわけじゃない、何かに夢中になるのにいちいち理由はいらない、今自分がやっていることにいちいち動機はいらない。生きていると、何かと理由を聞かれることが多いですよね。「なぜ弊社を選んだのですか?」「どうしてその学校が第一志望なの?」「どうしてその漫画が好きなの?」「どうしてそのキャラが好きなの?」……ect

何か夢中になるときに、”何故”を説明できなくて夢中になれなかった経験はないですか? 人によるのかもしれないけど、筆者はそういう経験ありますよ。読書もそうでした。

 

小学校のころはとにかく活字が大好きで、暇さえあれば本を読んでいました。しかし中学以降はどんどん本を読む機会が減ってしまいました。

今思えば、中一の時夏休みの宿題だった「読書感想文」がターニングポイントだったかもしれない。中一の筆者はパールバックの「大地」を選びました。しかしこれがまたむつかしくて……、母に頼り泣きながら書きました。読書人としてのプライドがあったので、こだわったんですねえ。苦労はしたけどその分自信がありました。しかし、入選したのは自分ではなく他のクラスメイトでした。たしかに、拙い文章でしたし、入選しなかったことはよかったんですよ、別に。しかしね、気が付いてしまったのです。「自分は審査員の求めているものを書いていなかったのだ」とね。求められていたのは、「物語を自分の体験と結びつけること」だったんですね。「主人公は○○なところが偉い。自分もこういう人になりたい」「主人公の○○の経験は自分が昔経験したことと似てる」等々。一方自分は、「物語の解釈」を一生懸命書いてたんですよ。だからそもそも、求められていたものが違った。かなりの自負があったので、とっても悔しかったですねえ。そして子供心に読書に偏見を持つようになってしまったのです。「自分の身の為になるような読書をしなければいけない」とね。それ以降は、ただ楽しむだけの読書はよくないと思うようになってしまったんですよ。以前はファンタジーが大好きだったけど、手に取るのは妙に後ろめたい……。舞台が現代のものとか、世界の大作を読まないといけないのかなあみたいな。「子供向け」コーナーにおいてあったのも躊躇を加速させたかもしれないですねえ。

と、こんな感じで、若干読書から離れてたんですよねえ。読書感想文が完全に悪者とは言いませんけど、読書感想文は良い習慣とは思えないんですよね。子どもに読書をさせる機会として用意されてるんでしょうけど、逆効果だと思います。「読書は原稿用紙二枚分の感想を書かないといけないもの」って、逆に読書へのハードル上がっちゃうと思うんですよねえ。

読書はもっと気楽にやってほしい! 

アニメや漫画を見ることと大して変わらないんだぞ! と、ちょっと前までの自分含めて、みんなに知ってほしいです。読書=崇高な趣味って、心の中で思ってませんか? 読書=世界の著名な本を読むこと、とも思ってません? そんなことはない! 好きな風に読めばいいし、原稿用紙二枚分の感想を毎度毎度用意する必要はない。

むしろ、読書は読んだ先から忘れていくものだと思います。読んだそのときは「ふーん」で終わり。でも、ふとした弾みに思い出す。「そういえばこんな言葉があったなー、前読んだあの本かも」とね。なんかの曲の歌詞思い出すくらいのノリだよ。好きなアーティストの新曲にいちいち原稿用紙二枚分の感想書かないじゃん(書く人もいるかもだけど)。

 

グダグダ書いちゃったし、若干(というかけっこう)ひがみっぽい部分もあるけど、

とにかく、読書は気楽にやるもの! 自戒を込めて、世界中に発信しておきます

 

読書感想文で優秀作を取ることを否定してるように見えてしまうかもしれないけど、そんなことはないです。自分の経験と結びつけるのだって素敵な読み方だし、読書を自分の血肉にできたということなんだから理想的な読み方の一つだと思う。

ただ、読み方はそれ一つじゃないのに、読書感想文で目に見える形で評価されちゃうと、その読み方だけにとらわれてしまって読書のハードルが上がってしまうのが良くないなあという話です。

決して、優秀作を取ったヤツは間違ってる! なんてこと言いたいわけじゃないです。そこのところ、お願いします~

ただの日記

映画みた

今日は映画を見てきたぞ!
なんと今日が公開日だったらしい。ほんとは『コモンコモン』を観る予定だったけど、ちょっと遅刻したので急遽『marry me』に変更。映画館行きたかっただけなので、観るのはなんでもよかったというワケですね! 全く私の趣味とはかけ離れてますねーw
さて、ラブロマンスに縁のない人間だったので、楽しめるかなーと思いつつ観ました。まあ特別感動はしませんでしたが、楽しかったー! 音楽だけで楽しめますねー映画はね。ミュージカル観たくなりました!
「映画館に行こう!」と思い立ったのが今日でなければ、一生観ることはなかったでしょう。この出会いに感謝だね!^^
映画館の非日常感たまらないですね! また映画館行きたーい! 

そろそろバイトをやり始めないと破産してしまう……(笑)

 

映画とかアマプラで観れるじゃーんって思う時もあるよ。

しかしね、選択肢が多すぎると選べないのです。そして結局観ないのです。

しかし映画館ならば! 映画館の上映数は限られている! 限られたフィルムの中から2時間を捧げる一作を選び取ることはできるのです……!!

さながら映画館は恋と同じ! すれ違うエキストラの中からパートナーを選び出すのは難しいですが、クラスメートや友人の中から青春を捧げる相手を選ぶことはできるのです……!!!

かく言う筆者は相手いたことないですがね(笑) 

時代が私に追いつかないんですかね~^^ その前に婚期に追い抜かれたりしてw

 

アトリエやった

昨日アトリエ久々にやりました。

ライザと仲良くしているパトリツィアちゃんにやきもち焼くクラウディアさん(スクショ取ったけどPS起動するのめんどい)

それは恋ね、間違いないわ!

錬金システムはおもしろいんですけど、ぶっちゃけストーリーがつまらん!

キャラクターたちの日常会話をフルボイスで延々と聞くだけ

全く先が気にならない遺跡探索

キャラクターと世界観に全く愛着わかないんだよねー! キャラに愛着わかないと、強い装備作ったりするモチベがわかない! やっぱある程度ストーリーは必要だなーと

一度の錬金にけっこう時間がかかるので、モチベがないと飽きますw 

でも楽しいときは楽しい! やりたくなったらまたやるよー

コミック版単行本出るらしいっす。機会があれば読むかー