………くっっ!!! 今週もおもしろかった!!
変わらぬ人は皆死にましたね
変わっていかなければ、生きていけないということが痛いほどわかりました。
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源範頼
頼朝の弟。曽我兄弟の謀叛の混乱で、頼朝が死んだと噂が立った。そこで範頼は頼朝の代わりに鎌倉殿になることを決意する。しかし実際は頼朝は生きており、範頼は謀叛の嫌疑をかけられる。範頼は必死の弁明も虚しく、嫌疑が晴れることはなかった。とはいえさすがの頼朝も、斬首にはせず、修善寺送りにした。これにて一件落着。のはずだったが、大姫が京都入内後に死んでしまう。頼朝はこれを範頼の呪いと考え、修善寺にいた範頼を暗殺する。
……範頼ってめちゃくちゃ‘いい人’なんですよね。比企能員に会えなかったときも、絶対仮病だってわかってただろうに、「お大事に」が言える人なんですよねえ。でも、いい人ってだけじゃ生きていけない。毎週人が死ぬような泥沼の時代に、素直過ぎる人は死んでしまうのだ。上総介、義高、義経のようにね。
どんな時代も真っ直ぐに自分を保てる人は死んでしまう。大姫もそうだ。
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大姫
範頼の死も相当重たいのに、大姫だって死ぬ。死んだ。今週は二人の悲劇が濃縮還元だったな。
大姫も真っ直ぐな人だった。義高への恋をずっと忘れずに持ち続けました。
しかし、そんな大姫でも変わっていきます。「こんなにお慕いしているのに、日に日に義高様の面影を忘れてしまう」と悩み、巴御前に相談します。
そう、ここで巴御前が出てきてびっくり。しかもすげえいい役で。巴御前は以前の武骨さとは打って変わってきれいになってました(眉毛が離れた)。巴御前は、「人は変わるものです。私は義仲様を慕っていたし、一生を捧げることが使命だと思っていた。しかし今は生きていてよかったと心から思います。大姫様が変わったということは、義高様が生きろと言っているということでしょう」
感激する大姫。前へ進むことを決意します。父頼朝と母政子の為に京へ上り、帝に入内することにします。しかし、京に来て悲劇が起こりました。
京へ来た大姫に、丹後局は厳しい言葉をかけます。丹後局としては、忠告のつもりだったのでしょう。京はつらい、耐えられないなら帰れという忠告です。しかし、立ち直ったばかりの大姫には酷だった。大姫は御所を抜け出しますが、その日はひどい雨でした。大姫は病み、そのまま衰弱して死んでしまいました。
ほんと……久々にうるっときましたわ。臨終の、政子との会話が辛かった……。生きる希望を見い出せず、静かに死を望む娘に、手を握ることしかできない母の苦しみが、ひしひしと伝わってきたよ……。娘に先立たれるほど辛いことってないよね……。
御所を抜けた際、三浦義村と会話するシーンがあります。そこで大姫は、「好きに生きろ」と言われるんですね。それで結果がこれ。大姫は、変わらないまま死んで行くことを選んだんですよ。激動の時代、運命に翻弄され続けた大姫にとって、変わらないことだけが唯一の自由だったのかもしれない。死という選択だけが、親の思惑に固められた人生での、最後の抵抗だったのかもしれない。
本当に、悲劇ですよ。
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頼朝死にそう
………はあ。頼朝も長くないな、って思わせる回でした。呪いじゃ!とかもう当て擦りでしかない。そもそも運命に愛されていることが一番の強みだったのに、曽我仇討ちと大姫の死が続いて、天に見放されたなんなら呪われたと思ってしまっている。政子に言われてたけど、焦ってるんだよねえ。最初のころの、「天がなんとかしてくれる」みたいな肝が据わったとこがない。運命に怯えてる感じがする〜。盛者必衰の理から頼朝も逃れられなかったんだなって思いますねえ。
頼朝が死ぬとようやくタイトル回収ですよ(すぐ減るけど)。頼朝死後の鎌倉幕府をどう維持していくか。そのために作ったのが合議制の鎌倉殿の13人だ!(梶原景時が早々に姿を消しますがね) そして頼家と13人(減るけど)の争い。ここでまた政子は子どもを殺すことに……。大姫妹もすぐ死んじゃうしね……政子って母としては悲劇的だ。それでも強かに生き抜いたのが政子なんだろうけど。いやほんと、打たれても打たれても立ち上がり続ける人間しか生き残れない。義時とかまさに、時に応じて自分を殺せる人だもんね。
自分を殺せるといえば善児ですよ。こちらはオリジナルキャラクターだが、すっかりキャラクターが立っている。数々の‘いいヤツ’を手にかけては、物語の奥行をもたせてくれてる重要キャラだ! そんな善児が、今週はじめて殺しを躊躇した。どんな時も淡々と殺す善児が、はじめて自我を殺せなかったのです! これが今後の展開にどう関わってくるのか……楽しみっすね!
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三浦義村
やっぱ触れておきたい! 作中唯一の‘真’の良心。なぜなら最後まで裏切らないし死なないことを歴史が証明してくれているからだ!
義時と酒を交わすシーン、盟友って感じでよかったねえ〜! すごい安心感がある。最初のころは、なんか知らんけど良く出てくる人だったが、段々と存在感マシマシになってきたね。
まあ子ども同士は殺し合うのですが……疑心暗鬼の時代だよお😭 逆に、泥沼時代で最後までなんとかなったんだからびっくりだよね。歴史は小説よりも奇なり。
ただ一つ文句があるとすれば、泰時がおっさんにしか見えないところだろうか! 泰時はこれから活躍するんだから、まだ子どもっぽくしておいてほしかった……! 巻狩りのシーンがあるからしょうがなかったんだろうけど……貫禄あるのに服が子どもでなんかめっちゃむさい〜!
来週も楽しみだ! 多分頼朝死ぬな、うん
予告全部頼朝映ってる。
あーあ、こんだけ悲劇盛りだくさんなのにまだまだ前菜ですよ。あ"、阿野全成が危ない……! 癒やしキャラほど死ぬ〜