暴走機関車SP号

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【読書感想】永井路子の『炎環』を読んで/【日記】鎌倉殿のタイトル回収・映像の世紀みたよ

「あるときは激しく、あるときは陰湿に狡猾に、いのちの炎を燃やしつづけて」権力への道を登ろうとした。

それが、『炎環』が炎環たるタイトルの理由だ。
人が、歴史を作る。否、人は歴史に巻き込まれて生きている。小さな川のせせらぎがやがて連なり大河になるように、小さな歯車の身じろぎがやがて巨大な歯車を動かすように、我々は歴史という巨大な流れにほんの一部分に過ぎない。烏合の衆の人生は、歴史では語られない。歴史の教科書に載る人たちはほんの一握り。何億の人生は、忘れられていく。そんな矮小な我々も、何億のドラマがあるのだ。
激動の時代鎌倉。『炎環』で描かれる鎌倉時代は、最初の武士政権という喜劇でも、血や裏切りという悲劇でもない。ただそこに、命があったというだけだ。
人生は――ともすれば歴史も――膨大な時を孕んだ宇宙の前では、無数の星の一瞬の瞬きに過ぎない。ああしかし、だからこそ人は美しい!

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鎌倉殿の13人、みんな見ました~? ようやくタイトル回収しましたねえ
頼朝がいたから、なんだかんだおさまってした坂東の武者たちも、鎌倉殿という一つの目標を失い、泥沼の交戦になる……。かろうじてあった秩序が瓦解して、最初の犠牲者は……梶原景時、君に決めた!
でもほんと、一つ一つのはかない命の瞬きって感じで死んでいくよね。諸行無常の鐘の音が鳴り響いてるよ

そうそう、『映像の世紀』って番組をご存じですか? 今週は「キューバ危機」を取り扱ってるんだけどさ
いや、ほんと誰か一つ食い違ってたら地球滅んでましたよ。もしもケネディじゃなかったら、もしも”Hero”がいなかったら、もしも、もしも……。一つでも歯車が狂っていたら、今こうして人間を語っていることもなかったでしょう。必然と呼びたくなるような偶然に感謝を。小さな歯車が、地球という巨大な歯車を動かした最たる例かもしれない。NHK+で見れるから、気になる人は見ておけ!